医療物資が不安なとき、介護現場と家庭で先に確認したい備え
介護福祉士のクロエ・フォリウムです
こんにちは、あっぷるぐみのクロエ・フォリウムです。介護福祉士・地域福祉担当として、介護現場で役立つ工夫や家族の不安整理をわかりやすく届けています。
今回のテーマは、医療物資が不安なときの備えです。
結論から言うと、医療用手袋、マスク、エプロン、消毒用品、点滴や透析に関わる資材は、現代の医療・介護を支える大事なインフラです。ただし、不安だからといって家庭や施設が過剰に買い込むことは、必要な場所へ届きにくくする可能性があります。
動画では、医療・介護現場の人材不足、医療用手袋、感染対策、透析関連資材、サプライチェーンの不安が話題になっていました。
この記事では、介護福祉士の視点で、不安を煽るのではなく「家庭と現場で確認できる備え」に整理します。

1. 医療物資は、医療と介護の日常を支える道具です
医療用手袋、マスク、エプロン、フェイスシールド、消毒用品、注射器、点滴バッグ、透析回路。これらは、病院だけでなく、介護施設、訪問看護、在宅介護の場面でも関わることがあります。
介護現場では、排泄介助、口腔ケア、傷の処置補助、感染症対応などで手袋やエプロンを使います。
動画でも話されていたように、手袋は「1日中つけっぱなし」ではありません。清潔・不潔を分け、利用者さんごと、処置ごとに交換することが基本です。
だからこそ、物資不足は単なる物流の話ではなく、感染対策と安全に直結します。
2. 不安なときほど、まず在庫と使用量を見える化する
家庭でも施設でも、最初にやるべきことは買い込みではありません。
まず、今どれくらいあり、何にどれくらい使っているかを見える化します。
- 手袋のサイズ別在庫
- マスク、エプロン、消毒用品の在庫
- 1週間あたりの使用量
- 代替できない物資
- 取引先や購入先
- 緊急時の連絡先
介護施設なら、感染症対応時と通常時で使用量が変わります。訪問介護や在宅介護でも、処置が増える時期、家族の介護量が増える時期があります。
数字にすると、「足りないかもしれない」という漠然とした不安が、相談できる情報に変わります。
3. 過剰発注は、必要な人へ届きにくくすることがある
動画では、医療機関側が不安から多めに発注したくなる気持ちにも触れられていました。これは現場にいると、とても理解できます。
利用者さんや患者さんを守る立場なら、「足りなくなったらどうしよう」と思うのは自然です。
ただ、みんなが一斉に抱え込むと、本当に必要な医療機関や施設へ届きにくくなることがあります。特に透析、在宅医療、感染症対応など、止めにくい医療・ケアでは、供給のバランスが重要です。
施設や事業所では、個人判断で買い込むのではなく、管理者、看護職、薬剤師、取引先、自治体などと情報をそろえることが大切です。

4. 在宅介護では、家族だけで抱え込まない
在宅介護では、家族が手袋や消毒用品を管理していることがあります。
でも、医療処置に関わる物品、訪問看護で使う物品、処方や医療機関から提供される物品は、自己判断で代替しない方が安全です。
不安がある場合は、次の人に相談してください。
- 訪問看護師
- ケアマネジャー
- 主治医
- 薬剤師
- 介護事業所
- 透析施設や専門外来
特に、透析、点滴、栄養管理、褥瘡処置、カテーテル管理などがある方は、「何が不足すると困るか」「どこへ連絡するか」を早めに確認しておくと安心です。
5. 感染対策の基本は、物資だけではありません
手袋やマスクは大切です。ただし、感染対策は物資だけで成り立つわけではありません。
手洗い、手指消毒、清潔・不潔の区別、換気、体調不良時の連絡、発熱者対応の手順。こうした基本があって、物資が活きます。
介護現場で確認したいのは、次のようなことです。
- 手袋を交換するタイミングが共有されているか
- 手袋を外した後に手指衛生をしているか
- 汚染物の扱い方が決まっているか
- 感染症疑い時の連絡手順があるか
- 家族へ説明する言葉がそろっているか
道具をそろえることと、使い方をそろえること。どちらも同じくらい大切です。
今日からできること
家庭や介護現場で、まずこの5つを確認してみてください。
- 手袋、マスク、消毒用品の在庫と使用量を確認する
- 過剰購入ではなく、必要量をメモする
- 訪問看護師やケアマネに不足時の連絡先を聞く
- 透析や医療処置がある方は、施設や主治医に確認する
- 手指衛生と交換タイミングを家族・職員でそろえる
備えは、不安を大きくするためではありません。いざという時に、慌てず相談できるようにするためのものです。
注意点
この記事は、YouTube動画の内容をもとに一般向けに整理した健康コラムです。医療物資の供給状況、医療機関や介護施設の対応は地域や時期によって変わります。医療処置に関わる物品の代替、使用方法の変更、透析や在宅医療の対応は、自己判断せず、主治医、訪問看護師、薬剤師、ケアマネジャー、利用中の医療機関・介護事業所に相談してください。
担当メンバー
クロエ・フォリウム。介護福祉士・地域福祉担当。医療や福祉の難しい情報を、介護職・医療福祉職・ご家族が確認しやすい言葉に直して届けます。
参考にした動画・資料
- YouTube: 「【現役看護師が警鐘】ホルムズ海峡封鎖で医療物資不足は本当に起きるのか?ナフサ不足が病院・介護現場を直撃する最悪のシナリオを解説」
- チャンネル: 持病持ち看護師さゆみ
- URL: https://www.youtube.com/watch?v=pZq2XLyRHXc
- 公開日: 2026-05-23
- 厚生労働省: 医療用個人防護具等の取扱い・感染対策関連情報 https://www.mhlw.go.jp/
- 厚生労働省: 介護事業所等における感染対策関連情報 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/index_00010.html
- 日本透析医学会: 災害時情報ネットワーク https://www.saigai-touseki.net/
