朝だけ血圧が高いと言われたら。家庭血圧を次の相談につなげる6つの確認
主任ナース白衣ゆいです
こんにちは、あっぷるぐみの白衣ゆいです。主任看護師として、内科病棟で患者さんの不安や生活の悩みに向き合っています。
今回のテーマは「朝だけ血圧が高い」ときの見方です。
結論から言うと、朝の血圧が高い状態は「たまたま」で片づけず、家庭血圧の記録として主治医に見せることが大切です。夜は普通でも、朝に高く出る背景には、塩分、飲酒、喫煙、睡眠、薬の効き方、睡眠時無呼吸など、いくつかの要因が重なっていることがあります。
ただし、1回だけ高かった数字で慌てる必要もありません。大切なのは、正しい条件で測り、数日から数週間の流れとして見ることです。
動画では、早朝高血圧やモーニングサージの考え方、朝の血圧を押し上げる生活要因が解説されていました。この記事では、内科病棟ナースの視点で「明日から何を記録し、何を相談するか」に整理します。

1. 朝だけ高い血圧は、まず測り方をそろえて見る
血圧は、起床、食事、入浴、運動、緊張、睡眠不足などで変わります。
朝に高かったとしても、急いで動いた直後、トイレ前、会話しながら、寒い部屋で測った、という条件では高めに出ることがあります。だから最初にやることは、測り方をそろえることです。
目安としては、朝は起床後、排尿後、朝食前、服薬前に、椅子に座って少し落ち着いてから測る流れが使いやすいです。夜もできれば同じように、寝る前の落ち着いた時間に測ります。
病棟でも「血圧が高いです」と言われたとき、1回の数字だけでは判断しません。いつ、どんな状態で、何回測ったのかがとても大事です。
2. 夜の塩分が、翌朝の血圧に出ることがある
動画でわかりやすかったのは、「朝の血圧の原因が、前日の夜に仕込まれていることがある」という話です。
夜のラーメン、汁物、漬物、加工食品、外食、濃い味のおつまみ。こうした塩分が重なると、体は水分をため込みやすくなり、翌朝の血圧に影響することがあります。
いきなり完璧な減塩を目指すより、まずは夜だけ見直すと続けやすいです。
- 汁物は全部飲み切らない
- 麺類のスープを残す
- 漬物や加工肉を重ねすぎない
- 外食の翌朝は血圧を記録する
- 夜遅い食事を続けない
「何を食べた翌朝に高いか」が見えてくると、相談もしやすくなります。
3. 薬を飲んでいる人ほど、自己判断で変えない
薬を飲んでいるのに朝だけ血圧が高い。これは外来でもよくある相談です。
ただし、ここで大事なのは、自己判断で薬を増やしたり、飲む時間を変えたりしないことです。薬の効き方、夜間の血圧、腎臓や心臓の状態、ほかの薬との関係を見ないと、安全に判断できません。
主治医に見せたいメモは、次のようなものです。
- 朝と夜の血圧
- 脈拍
- 測った時間
- 服薬時間
- 眠気、頭痛、息切れ、むくみなどの症状
- 前日の飲酒、塩分、睡眠の様子
数字だけでなく「生活の流れ」と一緒に渡すと、診察室での会話がぐっと具体的になります。

4. 朝のタバコと夜のお酒は、血圧の見直しポイント
動画では、喫煙と飲酒も朝の血圧に関係する要因として挙げられていました。
起床後すぐの喫煙は、もともと血圧が上がりやすい朝の時間帯に、さらに交感神経を刺激します。禁煙は簡単ではありませんが、朝の血圧が高い方は「朝1本目」を主治医や禁煙外来に相談する価値があります。
夜のお酒も、眠りを浅くしたり、翌朝の血圧に影響したりすることがあります。「飲んで寝たから休めた」ではなく、睡眠の質が落ちている場合もあります。
まずは、飲酒した翌朝と、飲まなかった翌朝を比べるだけでもヒントになります。
5. いびき・日中の眠気がある人は睡眠も相談する
朝の血圧が高い背景に、睡眠時無呼吸症候群が隠れていることがあります。
寝ている間に呼吸が止まる、強いいびきがある、朝起きても疲れが取れない、日中に眠い。こうしたサインがある場合は、生活習慣だけでがんばるより、医療機関で睡眠の検査について相談した方がよいことがあります。
高血圧の話は、血管だけでなく、睡眠、体重、飲酒、喫煙、持病とつながっています。だからこそ、記録して相談することが大切です。
今日からできること
朝の血圧が気になる方は、まずこの5つから始めてみてください。
- 朝と夜、同じ条件で家庭血圧を測る
- 前日の夕食、飲酒、睡眠を一言メモする
- 薬の時間を自己判断で変えない
- いびき、眠気、朝の頭痛があれば相談する
- 記録を持って、主治医や医療機関に見せる
血圧は、あなたを責める数字ではありません。次の相談を具体的にするための材料です。
注意点
この記事は、YouTube動画の内容をもとに一般向けに整理した健康コラムです。高血圧の診断、薬の開始・中止・変更、検査の必要性は、年齢、持病、腎臓や心臓の状態、服薬状況によって異なります。強い頭痛、胸痛、息苦しさ、ろれつが回らない、片側のまひなどがある場合は、救急受診も含めて早めに相談してください。
担当メンバー
白衣 ゆい。主任看護師、内科病棟担当。患者さんの不安を整理しながら、医療の話を生活に戻せる形でやさしく届けます。
参考にした動画・資料
- YouTube: 「【高血圧症】医師が警告!|朝だけ血圧が高い人も要注意、放置していてはダメです」
- チャンネル: ドクター寺田 心臓と生活習慣病の専門家
- URL: https://www.youtube.com/watch?v=iuZnqUyN85Y
- 公開日: 2026-04-25
- 厚生労働省 e-ヘルスネット: 高血圧 https://kennet.mhlw.go.jp/information/metabolic/m-05-003
- 日本高血圧学会: 一般のみなさまへ https://www.jpnsh.jp/general/
