特定保健指導の面談が不安なときに。生活の困りごとを伝える準備
こんにちは!酒列ひこなです。
健康診断のあとに「特定保健指導の対象です」と案内されて、少し緊張したことはありませんか?
「食生活を注意されるのかな」「運動不足を指摘されたらどうしよう」「仕事が忙しくて、言われたことを実行できる自信がない……」
そんな気持ちになる方もいるかもしれません。
でも、特定保健指導は、できていないことを責めるための時間ではありません。今の暮らしを振り返り、自分に合った健康づくりの方法を専門職と一緒に考える機会です。
今回は、面談を受ける前に知っておきたいことや、家庭で準備できる簡単なメモについてお話しします。
特定保健指導は、何のために受けるの?
特定保健指導は、特定健康診査の結果などから対象に選ばれた方に対し、主にメタボリックシンドロームの予防・改善を目的として、保健師や管理栄養士などが生活習慣の見直しを支援する制度です。
面談では、健診結果や普段の生活を振り返りながら、本人が取り組める行動目標を考えます。支援の内容や期間は、健診結果などに応じて異なります。
ここで大切なのは、「正しい生活を一方的に教わる場」ではなく、「自分の生活に合う方法を相談する場」だということです。
すでに気をつけていることがあれば、それも大切な情報です。
例えば、以前より甘い飲み物を減らしている、仕事の合間に歩くようにしている、夕食の量を少し意識しているなど、小さな取り組みも伝えてみましょう。
一方で、特定保健指導は病気の診断や治療を代わりに行うものではありません。医療機関への受診が必要な場合は、別途対応することが大切です。
面談前に、家庭で書いておきたい3つのメモ
面談で急に質問されると、普段の生活をうまく説明できないこともあります。
そんなときは、スマートフォンや紙に、次の3つを簡単に書いておくと便利です。
① すでに取り組んでいること
- 飲み物や間食の選び方を意識している
- 階段を使う機会を増やしている
- 体重や血圧などを記録している
毎日できていなくても構いません。「週に何回か」「できる日だけ」といった実際の状況を伝えましょう。
② 続けるのが難しいこと
- 仕事の時間が不規則で、食事の時間が一定にならない
- 家族と同じ食事を作るため、自分だけ別の献立にするのは難しい
- 疲れが強い日には、運動する余裕がない
- 健康のために何を優先すればよいか分からない
こうした事情は、言い訳ではありません。実行できる目標を考えるために必要な情報です。
③ 面談で聞いてみたいこと
「今の生活で、まず何から見直すとよいですか?」
「夜勤や交代勤務がある場合、食事の取り方はどう考えればよいですか?」
「今取り組んでいることを続けてもよいですか?」
質問は一つでも十分です。気になることを自分の言葉で書いておきましょう。

「できません」と伝えても大丈夫?
面談で提案されたことが、今の生活では難しい場合もあります。
例えば「毎日決まった時間に運動する」という目標が、勤務時間や家庭の事情で実行しにくいこともあるでしょう。
そんなときは、無理に「できます」と答える必要はありません。
「仕事が終わる時間が日によって違います」
「帰宅後は家事や育児があり、まとまった時間を確保できません」
「短い時間でできる方法なら試せそうです」
このように、難しい理由と、できそうな条件をセットで伝えると、相談が具体的になります。
また、専門職から説明を受けても、内容がよく分からないことがあります。
「なぜその方法が必要なのですか?」
「自分の健診結果と、どう関係しているのでしょうか?」
と確認してもよいのです。
その場で答えが分からないことについては、確認してもらえるか相談してみましょう。
健康づくりに、全員共通の減量目標や食事制限が適しているわけではありません。体調、持病、服薬状況、生活環境などによって、適切な対応は異なります。
面談とは別に、医療機関への相談が必要なとき
特定保健指導を受ける予定があっても、体調の変化や健診結果によっては、医療機関への受診を優先する必要があります。
例えば、健診結果に「要精密検査」「要治療」などの指示がある場合は、面談だけで済ませず、案内に従って医療機関を受診してください。
また、気になる症状が続いている場合や、持病の管理について不安がある場合も、かかりつけ医などに相談しましょう。
強い症状や急な体調悪化があるときは、特定保健指導の面談を待たずに、速やかに医療機関へ相談・受診してください。 緊急性が高い症状では救急対応が必要です。
処方されている薬についても、面談をきっかけに自己判断で量を減らしたり、中止したりしないでください。薬の変更は処方医に相談することが大切です。

まとめ|完璧な答えを用意しなくても大丈夫
特定保健指導の面談では、健康のために何かを変えなければと、身構えてしまうかもしれません。
でも、面談前から完璧な生活を送っている必要はありません。
今できていること、困っていること、これから試してみたいこと。その3つを整理しておくだけでも、相談のきっかけになります。
そして、提案されたことが難しいと感じたら、その理由を伝えてみてください。
大切なのは、無理な目標を立てることではなく、自分の生活の中で続けられる方法を見つけていくことです。
ひこなからも、ひとこと。
「できていないこと」だけでなく、「すでに頑張っていること」も、ぜひ面談で伝えてくださいね。
自分の暮らしを大切にしながら、健康について考える時間にしていきましょう。
参考にした動画・資料
参考動画
- うしあや「【特定保健指導】医療関係者との面談、緊張しませんか?私が意識していること」(2026年10月16日公開、5分7秒)
公的資料
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「特定保健指導の実際」
- 厚生労働省「特定保健指導の実施方法」(厚生労働省告示第91号)
参考動画についての注記: この動画は、支援者である管理栄養士が、医療関係者を対象とする面談で感じる緊張や、支援の際に意識していることを扱っています。一般の特定保健指導対象者が面談を受ける際の体験談ではありません。本記事では、動画で語られた「すでに取り組んでいることを確認する」「実行が難しい事情を聞く」「一緒に考える」「説明の根拠を確認する」という支援者側の姿勢を参考に、公的資料に基づいて一般読者向けに再構成しています。
