HEART RATE
60
SYSTEM INITIALIZING...
HEALTH COLUMN

健康コラム

2026.07.11 栄養

病院はチームで支えている。受診前に伝えたい情報メモ

病院に行くと、医師、看護師、薬剤師、リハビリ職、医療ソーシャルワーカーなど、いろいろな職種が関わることがあります。けれど患者さんやご家族から見ると、「誰に何を話せばいいのか」が分かりにくい場面もありますよね。

酒列ひこなです。外来で患者さんを迎える立場から見ると、診察の前後に集まる小さな情報が、その後の説明、検査、薬、退院後の暮らしの相談につながることがあります。今回は、関連職種連携実習の動画を参考に、受診前に家庭で整理しておくと伝えやすいことをまとめます。

この記事は、特定の診断や治療方針を決めるものではありません。症状が強い場合、急に悪化した場合、薬や治療について判断に迷う場合は、自己判断で様子を見すぎず、医療機関や主治医へ相談してください。

酒列ひこなが受診前に伝えたい情報メモを説明する健康コラム画像

この記事でわかること

  • チーム医療で「患者さん本人の言葉」が大切になる理由
  • 受診前に家庭で確認しやすい情報
  • お薬手帳や検査結果を持参する意味
  • 受診や相談を先延ばしにしない目安

チーム医療は「いろいろな視点で支える」仕組みです

動画では、学生さんたちが患者さんの状況や生活背景を聞き取り、職種ごとの視点を持ち寄って支援を考える様子が紹介されていました。カルテに書かれている検査値や病名だけではなく、以前通っていた病院、処方されていた薬、本人が困っていることなども大切な情報として扱われていました。

病院では、医師だけでなく、看護師、薬剤師、管理栄養士、理学療法士、作業療法士、医療ソーシャルワーカーなどが関わることがあります。厚生労働省のチーム医療に関する資料でも、多職種で症状や検査値などを共有し、医療の質につなげる取り組みが示されています。

ただし、チーム医療は「たくさんの人がいるから任せきりで大丈夫」という意味ではありません。患者さんやご家族が知っている日常の変化を伝えることで、医療者側も状況をつかみやすくなります。

家庭で確認できるポイント

受診前に、全部を完璧にまとめる必要はありません。まずは、次のような情報をメモしておくと、外来で話しやすくなります。

  • いつから、どんな症状があるか
  • 症状は良くなっているか、悪くなっているか
  • 食事、水分、睡眠、排尿、排便に変化があるか
  • ふだん飲んでいる薬、サプリ、市販薬
  • 薬を飲み忘れた日、副作用のように感じた変化
  • 以前にかかった病気、手術、入院、アレルギー
  • 他の病院や薬局でもらった説明
  • 生活で困っていること、介護、仕事、通院手段の不安

外来では時間が限られることがあります。メモがあると、「大事なことを言い忘れたかも」という不安を減らしやすくなります。

お薬手帳と検査結果は、チームへの共通言語になります

お薬手帳は、薬の名前を記録するだけのものではありません。厚生労働省の資料では、お薬手帳は患者さん自身の健康管理に役立つほか、医師や薬剤師が確認することで相互作用や副作用の回避に資すると説明されています。

別の病院にかかっている場合、薬局が複数ある場合、市販薬やサプリを使っている場合は、口頭だけで正確に伝えるのが難しいことがあります。お薬手帳、検査結果、紹介状、退院時の説明書などは、医療者が同じ情報を見ながら相談するための材料になります。

ひこなとしては、受診バッグに次のものをまとめておく方法をおすすめします。

  • お薬手帳
  • 健康診断や血液検査の結果
  • 紹介状や診療情報提供書
  • 退院時にもらった説明書
  • 症状のメモ
  • 質問したいことを3つまで書いたメモ

質問は多くても大丈夫ですが、診察時間内で優先順位をつけるなら「一番困っていること」「今すぐ確認したいこと」「次の受診までに気をつけたいこと」の3つに絞ると伝えやすいです。

酒列ひこなが多職種連携と相談先を整理する健康コラム画像

受診時に伝えると役立つ言い方

医療者にうまく説明しようとして、長く話さなければと思う必要はありません。短くても、順番があると伝わりやすくなります。

たとえば、次の形です。

  1. いつから
  2. 何が
  3. どのくらい
  4. 何をしたら変わるか
  5. 生活で何に困っているか

「3日前から息切れがあります。階段で強くなります。夜は横になると苦しく、いつもの薬は飲んでいます。食事量も少し落ちました」のように話せると、医師だけでなく看護師や薬剤師も状況を整理しやすくなります。

症状の説明が苦手な方は、スマホのメモ、紙のメモ、家族からの一言でも大丈夫です。写真や記録が役立つこともありますが、個人情報が写っている場合は扱いに注意し、医療者に見せる範囲を確認してください。

受診や相談につなげる目安

次のような場合は、予約日を待たずに医療機関へ相談してください。

  • 胸痛、強い息切れ、ろれつが回らない、片側の手足の動かしにくさがある
  • 意識がぼんやりする、反応が弱い、けいれんがある
  • 強い腹痛、吐血、下血、激しい頭痛がある
  • 高熱が続く、水分が取れない、尿が極端に少ない
  • 薬を飲んだ後に息苦しさ、じんましん、顔や唇の腫れが出た
  • 持病があり、いつもと違う悪化を感じる
  • 介護する家族だけでは安全に過ごせない

迷うときは、外来、かかりつけ医、救急相談窓口などに連絡して構いません。家庭でのメモは、受診を遅らせるためではなく、必要なタイミングでつなげるための準備です。

まとめ

チーム医療では、医療者同士の情報共有だけでなく、患者さんやご家族が持っている日常の情報も大切になります。カルテにない「いつもの生活」「困っていること」「薬を飲んだ後の変化」は、次の説明や支援につながることがあります。

受診前に、症状の始まり、薬、検査結果、生活で困っていることを少しだけ整理しておきましょう。うまく話せなくても、メモやお薬手帳があれば大丈夫です。ひこなも外来で、患者さんが安心して次の相談に進めるように、情報の橋渡しを大切にしていきたいです。

参考にした動画・資料

医療安全上の注意

この記事は一般的な健康情報です。診断、治療、薬の開始・中止・変更を個別に指示するものではありません。症状が強い場合、急に悪化した場合、持病や服薬がある場合、判断に迷う場合は、医療機関、かかりつけ医、主治医、薬剤師などの専門職へ相談してください。

Back to top