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HEALTH COLUMN

健康コラム

2026.05.30

在宅医療と緩和ケアをいつ相談する?家で過ごす選択を支える準備

介護福祉士のクロエ・フォリウムです

こんにちは、あっぷるぐみのクロエ・フォリウムです。介護福祉士・地域福祉担当として、介護現場で役立つ工夫や地域とのつながりをわかりやすく届けています。

今回のテーマは、在宅医療と緩和ケアをいつ相談するかです。

結論から言うと、在宅医療や緩和ケアは「最後の最後に使うもの」だけではありません。病院で治療を続けている途中でも、家での生活、副作用、痛み、家族の不安を支えるために、早めに相談してよいものです。

動画では、進行がんの治療中に、病院での治療と並行して訪問診療が入り、主治医と在宅医が連携しながら自宅療養を支えた事例が紹介されていました。

この記事では、ご本人と家族が「家で過ごす選択」を考えるとき、何を準備し、誰に相談すればよいかを整理します。

クロエ・フォリウムが在宅医療と緩和ケアの相談準備を解説する画像

1. 緩和ケアは、治療をあきらめることではありません

緩和ケアと聞くと、「もう治療できない人のもの」と感じる方がいます。

でも、国立がん研究センターは、緩和ケアはがんの診断時からあらゆる時期において、身体的、心理社会的、スピリチュアルな苦痛を和らげ、患者さんと家族の生活の質を支える医療だと説明しています。

動画でも、病院で治療を受けながら、在宅医療が副主治医のように関わる形が紹介されていました。

つまり、緩和ケアは「治療の代わり」ではなく、「治療中の生活を支えるケア」として考えられます。

2. 通院の間の2週間は、家族にとって長いことがあります

病院の外来では、次の診察が2週間後、1か月後ということがあります。

病院側から見ると十分早い間隔でも、家で過ごす患者さんと家族にとっては、その2週間がとても長く感じられることがあります。

動画では、抗がん剤治療中の副作用、吐き気、痛み、むくみ、食べられなさなどに、在宅医療が間に入って対応する意義が語られていました。

介護現場でも、家族からよく聞きます。

「次の受診まで待っていいのか分からない」

「夜に痛みが強くなったらどうしたらいいのか不安」

こうした不安を支えるために、訪問診療、訪問看護、薬剤師、ケアマネジャー、相談支援センターなどの連携が役立ちます。

3. 早めに関わると、本人の希望を聞く時間ができます

在宅医療をぎりぎりで始めると、本人と家族の希望を聞く時間が少なくなります。

動画では、治療の途中から在宅医療が関わることで、本人がどんな過ごし方を望むのか、家族が何に困っているのかを一緒に見ていけると説明されていました。

厚生労働省も、本人が望む医療やケアについて、家族や医療・ケアチームと繰り返し話し合い共有する「人生会議(ACP)」を紹介しています。

一度話したら終わりではありません。

体調、治療方針、家族の状況は変わります。だから、何度も話し直してよいのです。

在宅医療と緩和ケアを相談する前のチェックリスト

4. 痛み止めや医療用麻薬は、怖さだけで判断しない

動画では、医療用麻薬の調整についても触れられていました。

医療用麻薬と聞くと、不安になる方は少なくありません。でも、がんの痛みに対して医師の管理のもとで適切に使うことは、生活の質を守る大切な選択肢です。

国立がん研究センターも、がんによる痛みには医療用麻薬が使われ、適切に使用すれば依存や命を縮めるような弊害はないことが分かっていると説明しています。

大切なのは、痛みを我慢し続けないことです。

「薬が強くなるのが怖い」

「眠くなるのでは」

「家族が管理できるか不安」

こうした気持ちも、医師、看護師、薬剤師に伝えてください。

5. 家族だけで抱え込まないための相談先

在宅療養は、家族の愛情だけで支えるものではありません。

必要な支援を組み合わせて、暮らしを支えるものです。

相談先には、次のような窓口があります。

  • 病院の主治医
  • がん相談支援センター
  • 退院支援看護師、医療ソーシャルワーカー
  • 訪問診療クリニック
  • 訪問看護ステーション
  • ケアマネジャー
  • 地域包括支援センター
  • 薬局、訪問薬剤師

介護保険の申請、福祉用具、ベッド、手すり、訪問介護、家族の休息。医療だけでなく、生活の調整も大事です。

今日からできること

在宅医療や緩和ケアが気になったら、まずこの5つを準備してください。

  1. 本人が家でどう過ごしたいか、短い言葉でメモする
  2. 痛み、吐き気、食欲、眠り、むくみなど困りごとを書く
  3. 次の受診で「在宅医療も相談できますか」と聞く
  4. 家族だけで難しいことをリストにする
  5. がん相談支援センターや地域包括支援センターを確認する

「まだ早いかな」と思う段階で相談して大丈夫です。早めの相談は、選択肢を増やすための準備になります。

注意点

この記事は、YouTube動画の内容をもとに一般向けに整理した健康コラムです。在宅医療、緩和ケア、医療用麻薬、訪問看護、介護保険の利用は、病状、地域、医療機関、家族状況によって異なります。治療方針や薬の変更は自己判断せず、主治医、訪問診療医、看護師、薬剤師、ケアマネジャーへ相談してください。

担当メンバー

クロエ・フォリウム。介護福祉士・地域福祉担当。医療や福祉の難しい情報を、介護職・医療福祉職・ご家族が確認しやすい言葉に直して届けます。

参考にした動画・資料

  • YouTube: 「『在宅医療』読本 事例3 解説 病院での治療中に緩和ケアを希望、在宅医療をスタート」
  • チャンネル: 医療法人社団貞栄会
  • URL: https://www.youtube.com/watch?v=n4u6C7A7fr0
  • 公開日: 2025-01-21
  • 厚生労働省: 在宅医療の推進について https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000061944.html
  • 国立がん研究センター中央病院: 緩和ケアチーム https://www.ncc.go.jp/jp/ncch/info/team/010/index.html
  • 国立がん研究センター: 治療の時期にかかわらず全人的ケアを提供 https://www.ncc.go.jp/jp/topics/20220329092745.html
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