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HEALTH COLUMN

健康コラム

2026.08.02

不整脈は放置していい?動悸・息切れ・めまいを相談につなげる目安

主任ナース白衣ゆいです

こんにちは、あっぷるぐみの白衣ゆいです。主任看護師として、内科病棟で患者さんやご家族の不安を整理しながら、日々の生活に戻しやすい形で医療の話をお伝えしています。

今回のテーマは、不整脈です。

結論から言うと、脈の乱れはすべてが危険というわけではありませんが、「疲れのせいかな」と自己判断で長く放置しないことが大切です。脈が飛ぶ感じやドキドキ感の中には、様子を見ながら整えられるものもありますが、心房細動のように脳梗塞や心不全につながる不整脈が隠れていることもあります。

動画では、不整脈の基本、危険な不整脈の例、受診を考えたい症状、生活習慣との関係が解説されていました。この記事では、内科病棟ナースの視点で「どんなサインを軽く見ないか」「受診前に何を整理するとよいか」に絞ってまとめます。

白衣ゆいが不整脈の受診サインを整理する画像

1. 不整脈は珍しくないが、種類で見方が変わる

不整脈は、心臓の電気の流れが乱れて、脈が速くなる、遅くなる、飛ぶ、ばらばらになるなどの状態をまとめた呼び方です。

不整脈と聞くと、とても特別で怖い病気のように感じるかもしれませんが、実際には比較的よくみられるものもあります。疲れ、寝不足、強いストレス、飲酒、カフェインのとりすぎなどで、脈が一時的に乱れやすくなることもあります。

ただし、ここで大事なのは「不整脈は全部同じではない」ということです。心配の少ないものもあれば、心臓や脳の病気につながるものもあります。だからこそ、脈の乱れを一律に軽く見ることも、逆に必要以上に怖がることも避けて、種類や背景を確認する姿勢が大切です。

2. 心房細動は、脳梗塞や心不全につながることがある

動画で特に強調されていたのが、心房細動です。

心房細動は、心臓の上の部屋である心房が規則正しく動けず、細かく震えるような状態になる不整脈です。その結果、脈が不規則になり、動悸や息切れとして気づく人もいます。

一方で、症状がはっきりしないまま進むこともあります。健診で初めて指摘されたり、家庭血圧計で脈の乱れを示す表示が出たりして見つかることもあります。

心房細動で注意したい理由は主に2つです。

  • 心房の中で血液がよどみ、血栓ができて脳梗塞につながることがある
  • 脈の速い状態が続くと、心臓に負担がかかって心不全につながることがある

「症状が軽いから大丈夫」とは言い切れないのが、不整脈のむずかしいところです。

3. 動悸だけでなく、息切れやめまいも受診の手がかりになる

不整脈で受診を考えたいサインは、強い胸の症状だけではありません。

動画では、次のような変化があれば一度は心電図などで確認した方がよいと説明されていました。

  • 急にドキドキする感じがくり返す
  • 脈が飛ぶ、乱れる、胸がざわざわする
  • 階段や少しの歩行で前より息切れしやすい
  • 以前より疲れやすい
  • めまい、ふらつき、失神がある

特に、脈が極端に遅いタイプの不整脈では、脳へ送る血流が足りず、失神につながることがあります。単なる立ちくらみと思って済ませず、失神や転倒があった場合は早めに相談した方が安全です。

また、胸痛、強い呼吸苦、冷や汗、発作が長く続く場合は、通常外来を待たず救急相談や救急受診を考える場面もあります。

不整脈で受診前に確認したい症状と生活メモのチェックリスト

4. 寝不足、飲酒、カフェイン、いびきは見直しポイント

不整脈は、心臓だけの問題として突然起こるとは限りません。日々の生活の積み重ねが、脈の乱れやすさに関わることがあります。

動画で挙げられていた見直しポイントは、次のようなものです。

  • 睡眠不足
  • 飲酒量が多い
  • カフェインやエナジードリンクのとりすぎ
  • 強いストレス
  • 体重増加や運動不足
  • 大きないびきや日中の眠気
  • 高血圧、糖尿病、脂質異常症を放置している

病棟でも、動悸の相談を受けたときに、睡眠、飲酒、カフェイン、食事、内服、いびきの有無などを一緒に確認することがあります。脈だけを見るより、生活の流れと一緒に見る方が次の相談につながりやすいからです。

いびきが強い方や日中の眠気が目立つ方は、睡眠時無呼吸症候群が隠れていることもあります。不整脈と関係することがあるため、気になる場合はその点も医療機関で伝えてください。

5. 受診前は「症状メモ」と「家庭での脈の記録」が役に立つ

不整脈は、診察室にいるときには出ていないこともあります。そのため、「受診した時に症状がなかったから異常なし」とは限りません。

動画でも、必要に応じてホルター心電図や心エコーなどで調べることがあると説明されていました。

受診前にあると役立つのは、次のようなメモです。

  • いつ症状が出たか
  • どれくらい続いたか
  • 動悸、脈の乱れ、息切れ、胸痛、めまいの有無
  • その前の睡眠不足、飲酒、カフェイン、強いストレスの有無
  • 家庭血圧計で脈の乱れ表示が出たか
  • 飲んでいる薬やサプリメント

「たまにあるだけだから説明しにくい」と感じる方ほど、短いメモが助けになります。自己判断で薬を増減したり、症状があるのに激しい運動を始めたりせず、まずは相談につなげるのが安全です。

今日からできること

脈の乱れが気になる方は、まずこの6つから始めてみてください。

  1. 動悸や脈の乱れが出た日時と続いた時間をメモする
  2. 息切れ、めまい、失神、胸痛がないか一緒に確認する
  3. 睡眠不足、飲酒、カフェインとの関係を見直す
  4. 家庭血圧計の不規則脈表示が出たら記録しておく
  5. いびきや日中の眠気があれば相談材料にする
  6. 症状がくり返すときは循環器内科などで相談する

脈の乱れは、体からの小さなサインかもしれません。早めに整理して相談することが、次の安心につながります。

注意点

この記事は、YouTube動画の内容をもとに一般向けに整理した健康コラムです。不整脈の原因や危険度は、年齢、持病、心臓の病気の有無、服薬状況によって異なります。胸痛、強い息苦しさ、失神、冷や汗、ろれつが回らない、片側のまひなどがある場合は、自己判断せず早めに医療機関へ相談してください。薬の開始、中止、変更や運動制限の判断は、主治医と相談しながら進めてください。

担当メンバー

白衣 ゆい。主任看護師、内科病棟担当。患者さんやご家族の不安を整理しながら、医療の話を生活に戻せる形でやさしく届けます。

参考にした動画・資料

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