カリウムとリン、自己判断で減らす前に。検査結果と食事の相談をつなぐ考え方
こんにちは。あっぷるぐみの宇迦元まりのです。看護師として、美容と健康にまつわる情報をお届けしています。
健康診断や通院で検査結果を受け取ったとき、「食事を変えたほうがいいのかな」と気になることがありますよね。カリウムやリンについても、「腎臓が気になるなら減らしたほうがいい」と単純に考えてしまうことがあるかもしれません。
でも、大切なのは、ひとつの栄養素だけを見て自己判断するのではなく、検査結果や治療内容と食事の相談をつなげて考えることです。

カリウムとリンは必要な栄養素
カリウムとリンは、どちらも私たちの体に必要な栄養素です。
カリウムは、体液のバランスや筋肉・神経の働きに関係しています。リンは、骨や歯をつくることに関わるほか、エネルギー代謝にも関係しています。
そのため、「カリウムやリンは体によくないもの」と考えてしまうのは適切ではありません。
一方で、腎機能が低下している場合には、血液中のカリウムやリンに異常が生じることがあります。ここで重要なのは、必要な栄養素であることと、病気や治療の状況によって食事の調整が必要になることは両立するという点です。
制限が必要かは検査と治療で変わる
「腎機能が低下しているなら、カリウムやリンを必ず制限する」と一律に考えることはできません。
食事を調整する必要があるか、どの程度の対応が必要なのかは、病期、検査値、現在受けている治療などによって個別に判断されます。
インターネットで情報を調べていると、「これは控えたほうがいい」「こちらに変えたほうがいい」といった情報が目に入ることもあります。しかし、その内容が自分の検査結果や治療方針に合っているとは限りません。
不安になって何かを急に変えるよりも、まずは「自分は食事の調整が必要なのか」を確認することが出発点になります。

家庭で確認できるポイント
自宅でできるのは、治療方針を自分で決めることではなく、医療者に相談するときの情報を整理しておくことです。
- 最近の検査結果を確認し、カリウムやリンについて説明を受けた内容をメモする
- 主治医や管理栄養士から食事について指示されたことがあれば、その内容を整理する
- 「何をどのように確認したいのか」を受診前にメモしておく
- 加工食品について確認したい場合は、パッケージの表示を見て、気になった点をメモしておく
- 自分で判断できないことは、「この場合は食事を調整する必要がありますか」と相談するための質問として残しておく
ここでの目的は、食品を自己判断で増減することではありません。検査結果・医療者からの指示・普段確認している表示を、次の相談につなげるために整理することです。
受診や相談につなげる目安
CKDや腎機能低下を指摘されている方、血液検査でカリウムやリンの異常を指摘された方、すでに食事療法について説明を受けている方は、自己判断で食品を増やしたり減らしたりせず、主治医または管理栄養士に相談しましょう。
また、むくみや尿量の変化が続く、強いだるさがあるといった場合も、症状だけから「腎臓の問題だ」と自分で病名を判断することはできません。気になる状態が続いている場合は、早めに医療機関へ相談してください。
まとめ
カリウムとリンは、どちらも体に必要な栄養素です。一方、腎機能が低下している場合には血液中の値に異常が生じることがあり、食事の調整が必要になる場合もあります。
だからこそ、「腎臓が気になるから、とりあえず減らそう」と考えるのではなく、自分の検査結果や治療内容を確認し、必要な食事調整を主治医や管理栄養士と相談することが大切です。
検査結果を受け取ったときは、それを不安の材料だけにせず、「次の診察で何を聞こう?」と相談につなげるための材料として整理してみてくださいね。
参考にした動画・資料
- YouTube動画(『【管理栄養士が解説!】カリウム・リンって体にどんな影響がある!?』、腎臓とごはんのあったか健康応援団、2026年8月29日公開)
- 厚生労働省:日本人の食事摂取基準(2025年版)
- 日本腎臓学会:腎臓がわるくなったときの症状
